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虫とり日記3

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2006年 05月 28日

クロツ・ウラゴ探し日田市・大分県

5月28日 今日もどんよりした天気なので、親蝶と遊ぶには不向きな日曜です。という事で、クロツ・ウラゴの環境・幼虫・蛹を探して日田市をうろちょろしてきました。
日田市のヤマクロツの産地がそんなん簡単に見つかる分けないやん!と言われたのですが、そんなもんは、関係ありません。見つかればラッキー程度、外をうろちょろしたいだけです。

さて、出発です。曇っていますが、雨は落ちておらず、幼虫・蛹であれば十分な天候です。今回は英彦山を越えて旧・山国町を経由し日田市に入りました。その旧・山国町で景色でも撮ろうと駐車した場所の榎の葉っぱが何者かに食われています。テングチョウでも大発生したか?と見ると、ヒオドシチョウの仕業でした。この蝶は卵塊をつくり、多量の幼虫が榎を食い荒らすので、目に付いたのです。寄生率は高く、今回も多くの脱皮かわの痕跡や、穴が開いた蛹がぶら下っていました。集団で大きくなり、数で勝負、少し生き残ればいいやの戦法です。
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幼虫の時期に遭遇していたとすると・・・・・、あの気持ち悪い姿を想像すると・・・、蛹で良かった。同じ生き物なんですが、幼虫は苦手です。

いつもの行動パターンですが、目星をつけた地名をナビにセットし、案内してもらいながら環境を探ります。ええところが有れば、ここは何処やと確認後、地図に落とし、○○チョウと記入します。いろいろ教えてもらった情報も書いてありますし、地図はかなりくたびれていますが、とっても貴重、買い替えはできません。
そんな感じで、車を走らせていると、ウラゴの匂いがしてきました。スピードダウンでイボタが無いかチェックしていると生えていました。早速駐車で様子を伺います。ハバチでしょうか、白っぽい幼虫にもだいぶ慣れました。こいつも生きており、食痕を残しますので、私にとって厄介者には変わりありません。イボタはちょぼちょぼ生えており、おりそうな雰囲気はあるのですが、幼虫・蛹とも見つかりません。しばし、探索を続けてた結果、卵を発見。生きているような赤です。
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いくらなんでも、卵には早すぎます。指で軽く押すと潰れ、中は空洞でした。この冬は、お持ち帰りしたものの、孵化しなかった卵がたくさんあったのですが、自然界でも同様だとわかりました。意外と赤が残るんだと、ひとつ勉強です。2卵塊で7卵、同じ木に付いていました。画像を見ると小さな穴が開いたようにも見えます。だとすると何者かに寄生されたのでしょう。そんな、痕跡が無い卵も見えます。病気?無性卵?、よくわかりません。同じ枝には孵化した卵も付いていました。昨シーズン以前のものか、孵化したものは色が変わるのか、これまた不明ですが、こちらはいかにも、”抜け殻”という色をしています。
クロツ・ウラゴ探し日田市・大分県_b0093800_199446.jpg
とにかく、生きた個体を見ることはできませんでしたが、いる事の証拠は掴めました。また、冬に再チャレンジの場所が増えました。

もう一つのターゲット、クロツですが、厳しいというだけあって、見ませんでした。今は第1化が終わって、幼虫の時期なのでその痕跡を探したのですが、見つけることはできませんでした。食草はいくつか有りました。例えば、畑横の石組みに生えていたオノマンネン、こんな場所です。
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もうひとつ、民家の壁のオノマンネン、
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民家と畑の間のマルバマンネン
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ツメレンゲは見つかりませんでした。これらのマンネングサは群落が大きいので、食痕を見逃す可能性も多く、探しにくい植物です。

ちなみに、旧山国町の既産地でも親は飛んでいませんでしたが、ツメレンゲは健在でした。季節になれば、きっと飛んでいるはずです。
クロツ・ウラゴ探し日田市・大分県_b0093800_19291325.jpg
別場所の既産地(個人的には初)を覗いてみたところ、周りの木が大きくなって崖が湿潤になっていました。見上げて、一株のツメレンゲは確認できましたが、あそこにはもういないでしょう。暗すぎです。自然の推移ですので、致し方なしです。その他、数箇所、クロツ、ウラゴをやったのですが、オールはずれでした。ま、こんなもんです。痕跡は認められませんでしたが、もしかしたらおるかもの場所は有りました。
今回は、とにもかくにも早めに撤収しました。散髪完了、さっぱりしました。

by shimabito3 | 2006-05-28 18:44 | Comments(2)
Commented by maeda at 2006-05-28 18:50 x
これは見事な数の蛹ですね。
近くの人工物にも沢山下がっていたのでは?
Commented by shimabito3 at 2006-05-28 19:17
足下の石組みにもあったと思いますが、よく見ませんでした。フェンスなどの金属製のいかにも人工物は無い場所です。かなり上にも付いていたので、あまり移動しないものぐさ集団だったのかも知れません。少なくなったと聞くヒオドシですが、今年の春は越冬個体を何度か目にしました。復活の兆し?


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